初級スカウトのココがスゴイ!
自分の生活の身の回りのことは自分できる!
ボーイスカウトでの野外活動とは、班員として任された仕事をこなしながら野外で「生活」するということです。
ボーイスカウトの仲間になるということは、自分の世話だけでなく、班員として務めを果たす事を最低限の事として求められます。
普通の小学校5、6年生といえば、朝起きるにしても、明日の授業の準備にしても、まだまだ世話の焼ける年代です。
そんななか、スカウト活動での自分のことは自分でできる証明として初級スカウト章を取得したことは、スカウトに私生活の中での大きな自信を与えるはずです。
周りの大人たちも、「初級スカウト」として、ほかの子と同じような子ども扱いせず、自分のことを自分でさせ、すすんで良い事をできるように仕向けてあげることは、将来の精神的な強さや責任感・自己肯定感を育てるうえで大いに役立つはずです。
初級スカウト章
キーワード
「仲間」
目標
初心者として、ハイキングやキャンプで自分のことが自分でできるようになる。
初級スカウト章 全課目
1.基本
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「ちかい」と「おきて」が言える。そのうえで、隊長と話し合う。
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「スカウト章」「モットー」「スローガン」の意味を説明できる。
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日本の国旗の正しい様式を知り、集会で掲揚柱に掲揚する。
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「連盟歌」が歌える。
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普段の集会で必要なもの(訓練用品)を知り、携行する。
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スカウトサイン、敬礼、スカウトの握手ができる。
2.健康と発達
3.スカウト技能
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自分の体や身の回りの物を用いて簡単な計測を行う。
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集会で使う身振り信号(気を付け、休め、すわれ、分かれと集合隊形の各種サイン)、笛の合図を覚える。
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ロープ結び
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次のロープ結びの使い道を理解し、実際に使う。
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ア)本結び イ)一重つぎ ウ)ふた結び エ)もやい結び オ)八の字結び
4.善行
5.信仰奨励
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隊集会やキャンプ、ハイキングでスカウツオウン・サービスに参加する。
6.班長会議
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初級スカウトとして進級することを、班長会議で認めてもらう。
まとめ≪POINT≫
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スカウトとしての基本の動作や知識を知っている。
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ボーイスカウトの生活の中で自分のことを自分でできるようになる。
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自分の体調を自分で知ることができる。
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基本となるスカウト技能をこなせる。
2級スカウトのココがスゴイ!
自分のやりたいことを見つめ計画・実行・報告ができる!
2級スカウトは班の中心として、班の中での炊事や備品係、安全やマネジメントなどの役割に積極的にかかわっていきます。また、初級スカウトへの指導も求められるようになります。
2級スカウト課目の仕上げ課目として行われるハイキングの実施は、ほとんどの子供たちにとって人生初の「プロジェクト」となります。
いままでは、家庭生活でも学校生活でも、準備されたプログラムをこなし、終わったら感想文を書くぐらいが関の山でした。
しかし、自分の「プロジェクト」では「自分がしたい事」をアウトプットし、実現可能な形にルート・時間・備品・安全管理などを「計画」し、報告・改善を前提に記録を取りながら「実施」し、報告書にまとめて「報告」する必要があります。
この作業は、非常に高度で、しかしながら、社会人として仕事をこなしていく上では最も大事なスキルです。
2級以上では、たびたび「プロジェクト」が求められます。
プロジェクトを自分の体験として経験しておくことは今後の人生において、計画性など実務的な能力以外にも、人を思う心や気持ちを言葉にする力、深く考える力を大きく伸ばしてくれることでしょう。
2級スカウト章
キーワード
「ハイキング」
目標
班の中心として、ハイキングの計画・実施・報告が出来るとともに、初級スカウトの指導ができる。
2級スカウト章 全課目
1.基本
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「ちかい」と「おきて」について意味を説明でき、その実践に努力していることを隊長に認めてもらう。(隊長認定)
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日本の国旗の意味、歴史、仕様を説明でき、班や隊の活動で国旗を正しく掲揚できる。
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外国旗及びその国のスカウト章を5か国以上見分ける。
2.健康と発達
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体温、脈拍と体調の関係について説明する。
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救急法
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日常遭遇しやすい次のような場合の応急手当や対応を説明できる。
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鼻血
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目のちり
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やけど
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指の切り傷
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立ちくらみ
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頭痛
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蜂、ダニ、毛虫などの虫刺され
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熱中症
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三角巾で他の人の頭、手、ひざ、足に包帯を巻き、腕を吊る方法を実演する
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隊、または半の安全係を3か月以上担当する。
3.スカウト技能
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ハイキング・読図
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16方位と方位角の呼び方を覚え、コンパスで進路を発見する。
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2万5千分の1地形図を用い以下のことをする
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図上に示された2つの地点の間の方位角、直線距離、標高差、道路に沿った歩行距離を読む。
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真北と磁北の違いを説明する。
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500m(または1Km)ごとの方眼を正確にに書き入れた地形図により、6桁(または8桁)座標読みを行い、示された地点に到達する。
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三角点、水準点、標高点、等高線とは何かを知り、三角点または水準点の標石を発見する。
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10個以上の地形図記号を覚える
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コンパスを用い、バックベアリングができる。
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地図とコンパスを用いた10Km程度のハイキングを計画し、隊長の指名する2級以上のスカウト(但し、適任者がいない場合はベンチャースカウトも可)とともに、保護者の同意のもと実施し、報告する。このハイキングは1.基本①および6.班長会議①以外の科目を終了した後に、仕上げの課目として行う(隊長認定)
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キャンピング
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次の野外料理を作る。
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複数人数分の米飯および味噌汁
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複数人数分の野菜、肉、魚、卵を材料とした2種類以上の料理
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かま、なた、のこぎりを安全に使用でき、手入れと補完ができる。
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樋口、焚き木、薪を作り、マッチ2本で火をおこし、500mlの水を沸騰させえる。
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ロープ結び
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次のロープ結びの使い道を理解し、実際に使う。
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巻き結び
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ねじ結び
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引きとけ結び
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ちぢめ結び
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腰掛結び
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てぐす結び
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てこ結び
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張り綱結び
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観察
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食用植物、有毒植物をそれぞれ2種類以上見分ける。
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24個の小さなものを1分間観察し、そのうち16個以上を記憶によって答える。
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計測
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100mの距離を誤差5%以内で歩測する。
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スカウトペースで、2Kmを15分で移動する。
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はかりや計測機を使わずに、1合の米、1Ⅼの水を15%以内の誤差で測る。
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通信
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片仮名手旗信号で15の原画を理解し、10文字程度の語句を発信、受信できる。
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追跡記号を10種類以上覚える。
4.奉仕
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デンコーチとして3か月以上の奉仕、または社会奉仕活動を3回以上実施する。
5.信仰奨励
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スカウツオウン・サービスで自分ができる役割を果たし、「ちかい」と「おきて」を日常で実践したこと、実践により感じたことを発表する。
6.班長会議
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初級スカウトとして3か月以上、隊および班活動に進んで参加したことを班長会議で認めてもらう。
まとめ≪POINT≫
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班活動の中心として様々な仕事をこなすことができる。
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「ちかい」と「おきて」の意味を理解し、日常生活で実践できる。
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身の回りのけがなどに対応する知識がある。
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キャンプ・ハイキングで必要となるスカウト技能をこなせる。
1級スカウトのココがスゴイ!
宿泊を伴う活動の計画・実施・報告ができる!
1級スカウトは高度なスカウト技能や、宿泊を伴うプロジェクト運営、地域への貢献や後輩への指導が求められます。
2級スカウトでは日帰りだったプロジェクトは、1級旅行として1泊(24時間)以上の活動となり、そのほか、班での奉仕活動のプロジェクトも求められます。
各班の司令塔、班長・次長として活躍をするスカウトもいます。
活動を通して、後輩や他の人々、地域社会への奉仕を通して、多くの人とふれあい、責任ある社会人へと成長できる力を養います。
1級スカウト章
キーワード
「キャンピング」
目標
ボーイスカウト活動の中心として、スカウトキャンプの計画・実施・報告ができ、スカウト活動全般を単独で実施できる。
1級スカウト章全課目
1.基本
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「ちかい」と「おきて」の実践に努力していることを日常の生活で示す。
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姉妹都市、または自分が興味を持っている2か国の民族、文化、通貨、言語について調べ、隊または班集会で話す。
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半旗の意味と正しい掲揚の方法を知る。
2.健康と発達
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50m泳ぐか1,000m走り、自己記録を更新できるように努力する。
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水分や食物の補給が体調に与える影響を知り、体調を管理するための準備ができる。
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救急法
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班員1人と協力して急造担架を作り、実際に人を運ぶ。
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直接圧迫止血法と間接圧迫止血法の違いを知り、直接圧迫止血法による応急処置ができる。
3.スカウト技能
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キャンピング
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班の炊事係として2泊3日以上のキャンプで調理を担当する。
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自然物(石、木、竹など)を用いた、キャンプに役立つ工作を1つ以上作成する。
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マッチに防水加工を施し、携帯用の防水容器に入れて提出する。
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連続5泊以上の、隊キャンプか自団の隊または班で参加できる地区、県連盟、日本連盟のキャンプ大会に参加する。
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キャンプにおける用便、ごみ処理並びに食料保管について、衛生上注意する点を知り、実践できる。
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1級旅行(1泊24時間以上のハイキング)の計画書を作成し、必要な個人装備を携行して隊長の指名するベンチャースカウト(但し適任者がいない場合は1級以上のスカウト)とともに、隊長より与えられた課題と方法によってキャンプを行い、報告する。このキャンプは「1.基本①」および「6.班長会議①」以外の課題を終了した後に、仕上げの課目として行う(隊長認定)
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ハイキング・読図
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日中、夜間においてコンパスを用いずに2種類の方法で方位を発見する。
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300m以上の距離に追跡記号を設置し班員を誘導する。
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クロスベアリングの手法を用い、地形図上で現在地を発見する。
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ロープ結び
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次のロープ結びの使い道を理解し、実際に使う。
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垣根結び
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よろい結び
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バタフライノット
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馬つなぎ
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からみ止め
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バックスプライス
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角しばり
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はさみしばり
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筋かいしばり
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観察
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樹木5種類以上をスケッチまたは写真で記録し、特徴を述べる。
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北極星の発見方法を知り、北極星を発見できる。また、5つの星座を発見できる。
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身近にいる動物(ほ乳類・趙累・魚類など)について観察し、報告する。
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計測
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自作の簡易測量機を用いて、樹木などの高さを誤差10%以内で測る。
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簡易測量法を用い、到達できない2点間の距離(高さ・長さ)を誤差10%以内で測る。
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ハイキングで野帳をつけ、その野鳥によって略地図を作る。
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通信
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片かな手旗信号で20文字以上の文章を発信、受信できる。
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号笛を使った野外でできる簡単な通信ゲームを考え実施するか、号笛を使用した救難信号を覚える。
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技能章から、「ハイキング章」「スカウトソング章」を取得する。
4.奉仕
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班での奉仕活動を計画し、隊長の承認を得て実施、報告する。(隊長認定)
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自分の住んでいる地域にある3つ以上の施設へ案内できる。
5.信仰奨励
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隊集会やキャンプ、ハイキングで行うスカウツオウン・サービスで、主要な役割を果たす。
6.班長会議
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2級スカウトとして3か月以上、隊および班活動に進んで参加したことを班長会議で認めてもらう。
まとめ≪POINT≫
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班活動の司令塔として様々な仕事をこなすことができる。
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「ちかい」と「おきて」の日常生活での実践に努力できる。
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高度なキャンプやハイキング対応する知識がある。
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宿泊を伴うハイキングの計画・実践・報告ができる。